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経審を受ける業種はどうやって選べばよいか

経営事項審査は一般的には略して「経審(ケイシン)」と呼ばれます。既に毎年受審されている事業者さまにとっては当たり前のことばかりですが、建設業を始めてまだ間もない場合や、他業界から参入してきた事業者さまにとっては意外と知らないことも多いようです。

経審は許可を取得している業種の中からどの業種を受審するかを決めて申請します。もちろん、許可業種全種を受審してはだめではないのですが、受ける理由が実はなかったケースも見られます。経審を受ける業種はどうやって選べばよいかを解説します。

経審を受ける目的は入札のため

経審の目的は入札に参加するためですから、入札で落札したい工事の業種を受けるというのが一番理解しやすいかもしれません。例えば、入札参加している自治体で例年土木工事が出されていて、その土木工事のどれかを落札したい、というような場合は経審で土木一式工事を受審しましょう。

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入札、落札時の業種選択に要注意

注意する点は、入札に出される工事の業種は発注者(都道府県や市町村などの自治体)が決めていますので、工事の実情と一致していないケースがある、という点です。先ほどの例だと、土木一式工事で発注されているが、実態はとび・土工の工事内容だった、ということがたまにあります。発注側は発注する工事が内容を精査して業種判断をしていないこともあり、発注業種と実際の業種にずれが生じます。

この例だと、入札に参加して落札するには「土木一式の許可+土木一式の経審受審+とび・土工の許可」の3点が必要になります。

自社の得意な業種で経審を受ける

他には、自社の得意とする業種で経審を受けるのも一般的です。技術者がいることが多いでしょうし、工事の施工実績があるので完工高もあり、点数(P点)が高く出やすくなります。結果、入札ランクが上がり、落札しやすくなります。

伸ばしていきたい業種で経審を受ける

他にも、これから伸ばしていきたい業種で経審を受けるという方法もあります。

経審を受けるというのは、その受審業種について受注する(したい)意思表明のような効果も期待できます。経審の結果は公表されますから、対外的に「この会社はこの業種に力を入れているんだな」というPRのような効果を期待するイメージです。

工事内容の精査で業種が変わることがありえます

このアプローチを採用する場合、これまで自社で請け負ってきた工事実績を見直してみるのがおすすめです。なんとなく土木一式工事だと思って土木一式工事に分類していたが、詳しく内容を見てみるととび・土工工事だった、というようなことは珍しくありません(許可が必要になる規模でとび・土工工事の許可をお持ちでない場合などもあり得るので十分注意してください)。

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