経営事項審査の点数を改善したい
経営事項審査を既に受審しておられる建設業者さまで、「経営事項審査の点数(P点)を改善したい」というお悩みは非常に多く耳にします。その理由には経審の手続きが膨大な作業量であり、かつ、仕組み上じっくり取り組むことが容易ではないことがあげられます。作業のタイミングと審査のタイミングにズレがあるため、経審申請書を作成している時点(決算書が出来上がってきたタイミング)では、既にほとんど何も評点アップのためにできることがありません。経審には有効期限があるため、まずは今年度の経審を急いで仕上げてしまわなければ、と考えるのはやむを得ないことです。経審の評点(P点)を改善するには、期中における取組に加え、長期的継続的な取組が欠かせません。
さらに、点数の改善をするためには、経審の点数計算方法や配点比率などを理解しておく必要もあります。点数に影響する制度改正は毎年のように行われています。
即効性のある対策も中にはありますが、一定以上の点数になると、財務状況や技術者の確保が欠かせなくなってきます。
書類作成は社内で賄える、という建設業者さまでも、評点アップへの取組まではなかなか手が回らないことが多いようです。
当事務所にご相談をいただくケースでも、点数を上げるにはどうしたらいいですか?というストレートなご質問から、今は○○工事業が中心だけどゆくゆくは▼▼工事業の点数を上げたいが何をしたらいいか分からないとか、任せきりにしていた社内の担当者がいなくなってしまったなど、様々な原因で点数改善の取組を進められない建設業者さまがいらっしゃいます。
そもそも経審はどのような計算方法なのか
経審は「経営事項審査申請」といい、その会社の建設業に関する経営状況を多角的・総合的な視点で評価を受けるもの、といえます。完成工事高、会社全体の財務状況、技術者の数、会社の社会性などを採点し、一定の比率で配点します。審査の基準になる日である決算日にだけ帳尻を合わせるような細工は排除されるような仕組みも組み込まれています。完成工事高が急激に上がっても(下がっても)、2年や3年の平均値をとるため、1年で点数を大きく上下させにくくなっていて、経審の点数を改善するのに時間がかかるのは最低2年業績を伸ばし続けることが求められているからでもあります。慢性的な人手不足に悩んでいる建設業界で、一級技術者を大量に雇用するというのもやや無理があります。そのため、社会性の部分で加点を狙うことが増えてきたのですが、一度取組をしてしまうとそれ以上伸ばすには根本的な部分から取り組むことを余儀なくされます。
当事務所では、まず、現状の把握から始め、要望をお聞きします。一口に経審の点数の改善といっても点数の出し方はそれぞれ違うことがあり得ます。
当事務所の解決事例
解決事例1「工事の内容を精査したケース」
(内容)事業の柱であるA工事業と、今後伸ばしていきたい(入札に参加したい)B工事業がある事業者さまでした。契約書の工事名称だけを見るとA工事業と思われましたが、明細書などを詳しく見ていくとB工事業に該当する可能性があったので、行政と協議・確認し、B工事業で計上することができました。
解決事例2「社会性の改善を図ったケース」
(内容)従業員が10名未満で就業規則を作成されておられませんでした。就業規則にて退職一時金制度を導入していただきました。労災保険は加入されておられましたが、経審で加点になる要素には届いていなかったので、アップグレードをご検討いただきました。同時に従業員の方へ建設業経理士2級の受験を推奨し、点数の改善につながりました。
解決事例3「技術者の配分を調整したケース」
(内容)事業の中心であるX工事業に多くの一級技術者が割り当てられていました。X工事業に関しては、既に点数アップの効果がほぼ無い水準に達していました。X工事業に配分した技術者を毎年X工事業に配分しなければならない規定はないため、Y工事業への配分を増やし、X工事業とY工事業の点数を調整しました。
経営事項審査の点数改善のこと、当事務所に相談してみませんか
経審の手続きをご自身で進めようとしても、準備書類が膨大で、期限に追われがちになることもあって、点数の改善についてじっくり取り組む時間が取れないという状況も多いのではないでしょうか。
当事務所では、経営事項審査の点数の改善に関するご相談、コンサルティングの提供などのサポート業務を提供中です。ご依頼をいただきますと、書類準備をスムーズに進められる、期限に悩まされずに済む、貴社の事業計画立案に集中できる、など様々なメリットがあります。
経審の点数改善でお困りの方は、当事務所に一度ご相談ください。