建設業の現場では、本来の目的を達成するためには、前提となる作業が必要になることが珍しくありません。その「前提となる作業」が「建設工事」に該当することは日常的に起こります。
主たる工事を完成させるために、技術的・機能的に必要不可欠な関連工事と表現するとわかりやすいでしょうか。契約上は一体の工事であり、主工事に従属する位置づけの工事が「附帯工事」とされます。
例えば、家を建てるため(建築一式)には、基礎を打つことになりますし(とび・土工)、その前に宅地の造成(土木一式)が必要になるかもしれません。
屋根工事をするためには足場(とび・土工)を組むことになります。
家を建てる・屋根の工事をする、のどちらのケースでもこの主目的がなければ、基礎を打つことも必要ないし、宅地の造成も発生しないし、足場を組む必要もありません。「主」がなければ必要性がない工事という整理でも良いかもしれません。
附帯工事の許可は不要、とされている
この「附帯工事」が建設業界で度々話題に上るのは、附帯工事(さきほどの例だと、基礎うちのとび・土工や宅地造成の土木、足場のとび・土工など)の場合はその業種の許可が不要、とされているためです。
もちろん、主たる工事の業種の許可は必要です。
この附帯工事が、主工事よりも付帯工事の方が高額の費用が発生するケースがあります。
附帯工事かどうかは、形式的な形態ではなく、実質的な内容で判断されます。主な判断要素は次のとおりです。
主工事との不可分性
- 主工事を完成させるために必要不可欠か
- 単独で独立した工事として成立するか
主工事と切り離して単独でも発注できる(成立する)工事であれば、附帯工事と認められにくくなります。
工事の規模・金額
- 附帯工事部分が過度に大きくないか
- 主工事より附帯工事の金額が大きくなっていないか
附帯工事はあくまで「従」の位置づけであるため、規模が大きすぎると否定されやすくなりますし、「従」の位置づけなのに「主」よりも金額が大きくなるのは不自然では?という見方をされやすくなります。
技術的関連性
- 主工事の施工に付随して行う必要があるか
- 同一の施工工程の中で実施されるか
単に「ついでにやる工事」というだけでは足りない可能性があります。技術的な関連性があることが望ましいでしょう。
まとめ:附帯工事は「便利だが危うい」概念
附帯工事は、建設実務において非常に重要でありながら、誤解されやすい概念と言えるかもしれません。
とくに、施工をする建設会社にとっては、附帯工事に該当すれば許可が不要とされていることもあり、自社に有利に考えてしまいがちです。
- 主工事との不可分性
- 規模・金額のバランス
- 技術的関連性
これらを総合的に判断する必要があり、「とりあえず附帯工事だから」という考え方は危険です。
特に許可業種の判断に関わるケースでは、事前に専門家へ相談することで、無用なリスクを回避できます。
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